楽譜からリズムを読み取るのが苦手な人は意外と多いです。
早速ですがクイズです。
この譜面のリズムは?
読み取れましたか?
楽譜が読めなくても、何となくでも良いので時間をかけて考えてみてください。
リズムは「タッタンタカタカ」です。当然、間違えていても構いません。
このリズムに歌詞を当てると「ラッスンゴレライ」になります。
リズムを直感的に理解するのではなく、楽譜から口ずさんでリズム感をつかむのは大切です。
注)ラッスンゴレライのフレーズは音楽的に利用しやすいだけで他に意図はありません。
楽譜からリズムを読み取る練習をしていると、次第に楽譜になっていない音からもリズムを掴めるようになります。
さらに詳しく説明していきます。
リズム感を確実に上達させる方法
リズムとは、音が鳴るタイミング(音のタイミング)、その連なりです。
音と音の間隔をリズムと言ったりもします。
リズム感とは、一定周期で聞こえる音のタイミングを的確にとらえることです。
リズムをつかむ練習でオススメなのは「口ずさむこと」です。
そして、口ずさんだ音を必ず譜面に起こしましょう。普通に簡単にリズム感が身に付きます。
リズムを感覚で理解すると「再現性」に乏しくなる。
先ず言いたいのは「リズム」を感覚的に理解するのはやめましょう。
音楽を直感的に理解していると「再現性」に乏しくなるので必ず論理的に理解しましょう。
何か先天的な才能みたいに「リズム感がいい」と言われる人がいますが、リズム感はその人が生まれた時からの特別な才能でもなんでもありません。
リズムに限らず「何となく」で音楽をしても上達しません。
可能な限り感覚に頼らず、どうしても言語化できない「感覚作業」だけに止めましょう。
右脳派を否定したいわけではありません。
「音楽は感覚」と言って時間を費やしても、常に曖昧さが残る「ふわふわ感」の中で作業するのが嫌ですし、何事も具体的な方法で練習する方が上達するからです。
この記事では、楽譜からリズムを読み取る方法を紹介します。
実際に聞こえる音に対する【リズム感】も確実に上達します。
楽譜に音をつけて読めば「リズム」が分かる!
ルールなどは後で書くので、先ずは譜面とリズム(mp3)を確認してみましょう。
誰でも「タンタカタッタン」と聞こえると思います。
ちなみに「タッ」という音は、「8分音符+8分休符」の組み合わせで「タッ」という音になります。
ルールとしては「音符+同休符」と覚えておきましょう。
例えば「4分音符+4分休符」も遅くなるだけで「タッ」というリズムに聴こえます。
何かしら「ちょうど良い音」をつけてやれば、リズムが掴めるとわかったかと思います。
次では、音読み(口ずさむ)のやり方を紹介します。
楽譜の音読み(口ずさむ)のやり方!
音読みのやり方は下です。先ずは細かいことを抜きにしてます。
- 4分音符:タン
- 8分音符:タ
- 2連続の8分音符:タカ
ただ、8分と4分音符のみのシンプルな楽譜の場合です。
ただ、16分、32分音符を読む場合が多いはず。
16分などテンポが速い曲のリズムに音づけする場合は、かなり臨機応変に変えましょう。
16分音符が多い場合
- 4分音符:ター
- 8分音符:タン
- 16分音符:タ
- 2連続の16分音符:タカ
- 速すぎる32分音符:チ
ボカロ曲のリズムは複雑怪奇なくらい速くて、聴いたこともない初見の楽譜を音読みして分かる人は少ない気がします。
ボカロ曲のリズムを譜読みしてみよう!
さぁ、このリズムはなんでしょう?と聞かれて、正解できる人はよほどヤバい人ですね。
しかも「タカタチタッタチタッタタカタカターアア」ですから。
念のため言いますが、一切ふざけてませんよ。
これはシャルルのサビで「あいをうたってうたってよるのうえ」のリズムです。
歌詞と音程がないと「どういう流れでこうなった?」というくらい複雑なリズムです。
リズムが作られた過程を考えてみる。
どうやれば上のリズムが出てくるか知りたいですね。
無謀ですが、僕がシャルルを作曲して、どこまで上のリズムに近づけるか試してみます。
前提
- 事前に「あいをうたってうたってよるのうえ」という歌詞は知っている。
- シャルルという曲は知らないとします。
この条件で「僕なら」という感じで作曲してみます。
ステップ①:とりあえず、歌詞をテンポ120・8分音符で並べる。
通常の会話速度は、テンポ120・8分音符で発声させるのと大体同じと言われています。
会話調を基準にして、ここから変更させていこうと思います。
ステップ②:音程をつける。
音程の上げ下げは日本語のイントネーションに逆行しないようにつけています。
イントネーションに逆行させると音痴に聞こえるからです。
ステップ③:伸ばしを入れる。
ステップ④:音を短くする。
ここでは「あいをうたって」の箇所で、普通に「う」が長く感じます。
なので「う」を短かくしました。
ただ、意外と「う」が聞き取りづらくなった気がしたので「を」を長くしました。
ステップ⑤:仕上げで歌声を「v flower」にしてテンポを早くしました。
リズムの試行錯誤の過程が知りたいのでここで仕上げにします。
テンポと歌声を既存曲と同じしています。
「全く同じ」にするのが目的ではないので音程は全然違いますね。
ただ、リズムの方は上の試行錯誤でかなり近づきました。
というか、音程は違いますが、リズムは同じ考え方で作曲したのかもしれません。
僕のリズム譜面
本家シャルルのリズム
本家シャルルのサビで締め括ります。
最後は正解のシャルルを聴いてみましょう。
サビはオクターブで跳躍するかなり歌いづらいサビです。
普通ならこんなサビを作らないですが、シャルルではハマりましたね。
そこがボカロ曲の可能性というか。
音楽理論上で禁忌とされることでも関係なく試作できるのが楽しいですね。
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